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チーズに含まれる主な成分
牛や山羊の乳と乳酸菌、酵素で作られるチーズは、乳の栄養成分がギュっと凝縮された濃厚な栄養食品です。中医学では古くよりチーズの持つ滋養作用、皮膚や粘膜を潤す作用、内臓を調整する作用などが重要視され、慢性気管支炎や便秘、皮膚の乾燥などの予防に応用されてきました。チーズに含まれる優れた成分を紹介しましょう。

チーズに含まれる栄養成分
チーズには乳の持つ優れた栄養素が豊富に含まれています。エネルギー源となるたんぱく質と脂質、体の生理機能を高めるビタミン類やミネラル類がバランスよく含まれ、さらに、チーズのたんぱく質は乳酸菌によって分解されてペプチドやアミノ酸になっているため牛乳よりも消化吸収に優れるという利点を持っています。またカルシウムもたんぱく質や乳酸と結びついて吸収されやすい形になっているのが特徴です。栄養バランスに優れたチーズですが、特に豊富に含まれる主な栄養素はカルシウム、ビタミンA、ビタミンB群、脂質、たんぱく質です。

吸収されやすいカルシウム
チーズに豊富に含まれるカルシウムは、たんぱく質や乳酸と結びついて吸収されやすくなっています。カルシウムは骨や歯を形成する栄養素ですが、神経の伝達機能や神経の興奮を抑える、ホルモン分泌を円滑にする、筋肉の興奮を調整する、出血時に血をかためるなど、多機能に働く大切なミネラルです。成長期の子どもはもちろんのこと、閉経以降の女性に多い骨粗鬆症の防止にも有効に働き、また、カルシウムが十分に摂取できていると、血管の老化や予防動脈硬化の予防が期待できます。カルシウムは日本人には不足気味と言われている成分です。カルシウム吸収が優れているチーズを積極的に摂取することでカルシウム不足を解消しましょう。チーズに含まれるカルシウム量は種類によって異なり、水分の少ない硬質チーズには多く含まれています。

「皮膚や粘膜を健康に保つ」ビタミンA
ビタミンAは眼に栄養を与え、皮膚や粘膜を健康に保つ働きを持つ重要な栄養素です。欠乏すると暗い所での視力低下を起こしたり、ひどい場合は夜盲症になることもあります。粘膜を健康に保つ働きがあるため不足すると、粘膜が乾燥して固くなり、消化吸収能力低下や風邪をひきやすくなるなどの症状を引き起こします。また不足すると皮膚が乾燥してパサつくため、美肌作りの大敵になります。チーズのビタミンAは別名レチノールと呼ばれ、カロテンと違ってそのまま体内に吸収されるため、体の抵抗力や免疫力の強化に優れた効果を発揮します。

「美容のビタミン」ビタミンB2
チーズに豊富に含まれているビタミンB2はアミノ酸、脂肪、糖質などの燃焼に必要なビタミンです。別名「美容のビタミン」とも呼ばれ、皮膚・爪・髪の発育に深くかかわり、体全体の抵抗力を高める働きも持っています。体内での過酸化脂質をできにくくして動脈硬化などの予防にも働き、成長に必要なエネルギー代謝にかかわっているため、特に成長期の子どもや妊婦には欠かせないビタミンです。

必須アミノ酸のメチオニンが二日酔い予防に働く
チーズに含まれるたんぱく質はアミノ酸組成に優れ、筋肉や内臓、血液など体のもとを作る重要な栄養成分です。たんぱく質は乳酸菌や酵素の働きによりペプチドやアミノ酸に分解され、牛乳よりも消化吸収されやすくなっています。豊富に含まれる必須アミノ酸のメチオニンが肝臓の働きを高めてアルコールの分解を促すため、チーズを食べると二日酔いの予防に有効です。

乳糖が取り除かれているチーズで、お腹の状態は快適
チーズは牛乳の液体部分である清乳(ホエー)を取り除く段階で、牛乳に入っている乳糖が取り除かれます。そのため、牛乳を飲むと下痢をするという「乳糖不耐症」の人にとっては、牛乳の代わりにチーズを取ることをおススメします。牛乳の代わりに高い栄養価を取ることができます。

乳酸菌の働き
加熱殺菌されないで製造されるナチュラルチーズには、酵素や乳酸菌が生きたままで含まれています。乳酸菌は、腸内でビフィズス菌などの善玉菌を増やし、乳酸や酢酸を作って悪玉菌減少に働き、整腸作用を発揮します。
ビフィズス菌はビフィズス菌属に属する菌で、人間の腸内に棲み有用な働きをするため善玉菌と呼ばれています。ビフィズス菌には腸内で作られた有害な物質を乳酸菌の体の中に取り込んだり、分解したりする機能があるため、善玉菌を増やす乳酸菌を取ると、腸内へのウイルスや細菌の侵入が予防される、便秘が改善される、老化や生活習慣病が予防されるなどの働きが生まれてきます。
人間は本来、腸内に乳酸菌をたくさん持っています。生まれて数日の赤ちゃんの腸内細菌の100%近くが善玉菌であるビフィズス菌をはじめとする乳酸菌です。ところが大人になるにつれて乳酸菌は減少し、成人になるとおよそ10〜20%前後の善玉菌で腸内は安定します。しかし、年齢が高くなるにつれて安定していた善玉菌は減少をはじめ、やがて腸内の善玉菌は1%台まで減り、代わりにウェルシュ菌などの悪玉菌が増えていきます。この現象をロシアの学者メチニコフは「腸内腐敗」呼び、年齢とともに減少していく乳酸菌を増やして腸を若々しく保つことが不老長寿の夢に近づくという理論を発表しました。

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