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キムチに含まれる主な成分
白菜や大根などの野菜を塩漬けした後に、「薬念(ヤンニョム)」という複合調味料で漬け込んで作るキムチは、朝鮮半島で生まれた栄養価の高い発酵食品です。発酵・熟成が進むにつれて乳酸菌が増え、新たにビタミンB群を生成します。薬念として使われるにんにくや唐辛子が、キムチの薬効を高めるために大きく寄与しています。

キムチ1gに億単位の乳酸菌が含まれている
キムチの乳酸菌は野菜の中のブドウ糖や果糖などの糖類を分解して乳酸や酢酸を作り出す「植物性乳酸菌」で、発酵・熟成が十分に進んだキムチには、1gに億単位の乳酸菌が含まれていると言われています。
植物性乳酸菌は動物性乳酸菌に比べて胃酸などに強く、生きたまま腸に届く割合が高いため、腸の働きや免疫力を高める働きに優れていると指摘されています。発酵することで増えたキムチの乳酸菌は腸内で大腸菌などの悪玉菌と戦い、腸内をキレイにして体の免疫力強化に働きます。また胃がんや慢性胃炎の一因と考えられているピロリ菌に対する抗菌作用があることも報告されています。

キムチの乳酸菌はギャバを作る
キムチの乳酸菌はギャバ(GABA)と呼ばれるアミノ酸を作ります。ギャバはγ(がんまー) ‐アミノ酪酸と呼ばれる脳内成分のひとつで、脳の活性に影響を与える成分です。脳に存在する抑制系の神経伝達物質として働き、ストレス緩和や興奮した神経を落ち着かせ、リラックス状態をもたらします。

ビタミンB群が豊富に作り出される
キムチは発酵が進むとビタミン成分が変化していきます。キムチを作る際に新鮮な野菜に含まれていたビタミンAやCは塩漬けによって減少していきます。が逆に、野菜にはなかったビタミンB1、B2、B12、ナイアシンなどが作り出されます。発酵作用により増えるビタミンB群はビタミンB1が1.5〜2倍、ビタミンB2は3倍、ビタミンB12、ナイアシンは0.5倍と言われています。
ビタミンB1は糖質を分解して疲労感や倦怠感を回復する、ビタミンB2はたんぱく質や脂質の燃焼に働き体内の過酸化脂質をできにくくして動脈硬化を予防する、ビタミンB12は悪性貧血を予防し脳の機能維持に関与する、ナイアシンは糖質や脂質の代謝にかかわり血行をよくするなどに働きます。

にんにくのビタミンB1と一緒に体力強化に働く
キムチが発酵する過程で生まれるビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える働きを持っているため、欠乏すると糖質の不完全燃焼物がたまり、この状態が長期に続くと「脚気」(ビタミンB1欠乏症の一つで、心不全や末梢神経障害を発症する疾患)の原因にもなります。ビタミンB1はキムチ作りに使われるにんにくにも含まれており、発酵によって新しく作られたビタミンB1とにんにくのビタミンB1が、にんにくのアリシンと結合してアリチアミンと呼ばれる「にんにく型ビタミンB1」に変化します。アリチアミンは筋肉疲労や神経痛を和らげて体力を増進し、また、にんにくに含まれるスコルジニンはスタミナ作用を持っています。

悪性貧血や脳の機能維持に働くビタミンB12
キムチに含まれるビタミンB12は、キムチの副材料の塩辛類を使うことによって成分が約2倍増加すると報告されています。ビタミンB12はコバルトを含むビタミンで、悪性貧血や巨大赤血球性貧血の予防に有効に働き、また、脳の機能維持に関与して集中力や記憶力を向上させます。必須量は微量ですが、スムーズな生理機能に必要な成分です。植物性食品にはほとんど含まれていないので、厳格な菜食主義の場合には欠乏することがあり注意が必要です。

脂肪燃焼に働くカプサイシン
キムチに使われる唐辛子の辛み成分であるカプサイシンには、①血液の流れをよくして体を温める ②胃を刺激して消化液の分泌を促し、食べ物の消化吸収をよくする ③脂肪を燃焼させて肥満を予防する などの働きがあります。また、辛み成分の刺激は「エンドルフィン効果」という気分をよくする作用を持っています。

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