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納豆に含まれる主な成分
納豆にはさまざまな成分が含まれています。三大栄養素のタンパク質、脂質、糖質をはじめ、ビタミン、ミネラル、食物繊維と、その小さな一粒に健康を支える多くの栄養成分が含まれています。ここでは納豆特有の成分について説明しましょう。

吸収率が高くアミノ酸バランスに優れたタンパク質
納豆のタンパク質は、肉に近いアミノ酸組成をしているため、「畑の肉」と呼ばれています。動物性タンパク質の過剰摂取はコレステロール増加などの心配がありますが、植物性タンパク質である納豆にはその心配はありません。タンパク質は人体から水分を除いた重量の1/2以上を占め、血管をしなやかにして体細胞の若さ維持に欠かせない成分です。納豆のタンパク質はほぼアミノ酸化しているため、吸収率が高く、食べてから30分前後で小腸から吸収され、血液の中に溶け込んで全身に運ばれ、即力を発揮します。国産大豆の場合、極めてアミノ酸バランスのよいタンパク質が、100g中35g強含まれています。マグロ約24g、牛肉約20gと比較してもその含有量が優れていることが分かるでしょう。

高い血栓溶解効果を持つナットウキナーゼ
ナットウキナーゼは、1987年須見洋行氏によって発見された納豆特有の酵素です。原料の大豆には含まれず、納豆菌の繁殖によって粘り(糸)の中に作り出される成分で、275のアミノ酸からなる比較的安定的なタンパク質です。経口投与されると活性を持ったまま腸内まで到達し、高い血栓溶解効果を発揮します。血栓とは血管の中にできるゴミのような塊で、それが血管に栓をしたり血流を妨げたりすることで起こる病気が血栓性疾患です。昨今の日本人には微小血管が次第に詰まって流れが悪くなる脳血管性が社会的な問題になっていますが、ナットウキナーゼはこの血栓を「煙突掃除」をするように溶かしていく働きを持っています。酵素のため熱に弱く、血栓溶解の効果を期待するなら高温で加熱する調理は避けた方がよいでしょう。また、人体のバイオリズムから考えると、血液は夜中から明け方に固まりやすいので、納豆は夕食に食べた方が効果的となります。

骨形成に必須のビタミンK2
ビタミンK2は骨の形成を強化すると同時に、骨からカルシウムが流出していくのを抑える働きを持つ成分です。骨細胞でカルシウムを結合する一種の「糊」の役目をするオステオカルシンの合成に必須の栄養素で、納豆菌によってビタミンK2は約124倍にも増えます。ビタミンK2をこれほど多く含む食品は世界広しといえど納豆だけで、同じ発酵食品であるチーズやヨーグルトなどの乳酸菌、酒や味噌などの酵母ではビタミンKは合成されません。骨には人体の99%のカルシウムが蓄えられています。血液中のカルシウムが不足すると、その濃度を一定に保つため、骨に蓄えられているカルシウムが溶け出して調整に働くというメカニズムが働きます。特に女性は高齢になるにつれてこの骨からのカルシウム吸収が骨形成よりも高まるため、徐々に骨量が減少して骨粗鬆症になりやすい傾向にあります。厚生労働省が1995年に発表した「大腿骨頸部骨折の全国調査結果」によると、骨折する女性は東日本よりも西日本に多いという傾向が表れ、これに納豆消費量の統計を重ね、納豆摂取量と骨粗鬆症との逆相関の関係が「西高東低」として一時社会的な話題となりました。しかし、今日においては西日本でも納豆の消費は高く、「西高東低」の関係は徐々に消えつつあります。ビタミンK2は熱に強いため、ナットウキナーゼのように調理時に加熱の心配をする必要はありません。

記憶力を高めるレシチン
レシチンの主成分はホスファチジルコリンと呼ばれるリン脂質で、大豆や卵黄に多く含まれている成分です。大豆には100g中1480mgものレシチンが含まれており、体内に取り込まれると、肝臓で分解されてコリンとなり、血液中のコリン濃度を高めます。血液によってコリンは脳に運ばれ、記憶力を高める脳内の神経伝達物質アセチルコリンを増やします。つまり、レシチンはアセチルコリンの原料となり、結果、記憶力や学習能力の向上や物忘れなどの予防に有効に働きます。

女性ホルモンとして作用するイソフラボン
イソフラボンは別名「女性のホルモン」と呼ばれる成分です。大豆由来のイソフラボンであるデイジンやゲニスティンは、一種の女性ホルモンとして作用し、骨形成促進に働きます。60歳を過ぎた女性に多く見られる骨粗鬆症は、閉経による急激な女性ホルモン減少が要因といわれています。その時に女性ホルモン様に働くイソフラボンを摂取すると、骨が丈夫になり骨粗鬆症を予防することができます。イソフラボン分子は大豆よりも納豆の方が、はるかに吸収率が高まっているので、納豆を食べると効率的にイソフラボンを摂取することができます。
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